IP規格とは?
IP規格についてご紹介します。
IP規格とは
IEC(国際電気標準化会議)にて定められ、JIS(日本工業規格)でも採用されている電子機器の防水・防塵の規格です。
IP規格=”Ingress Protection standard”
IP00〜IP68のレンジで、数値が高いほど防塵・防水機能に優れています。
左の数字(十の位)が”防塵”で、右の数字(一の位)が”防水”を指します。
”防塵”は6段階、防水は8段階に分かれています。
IP規格早見一覧表
したがって、IP規格が「IP68」であれば、この装置は完全な防塵性能(十の位=6)と、水への連続浸漬の影響から保護(一の位=8)を備えています。このように、IP規格は製品の防水性能と防塵性能を簡潔に示すために使用されます。
IP規格を採用している製品
IP規格はさまざまなジャンルの製品で利用されていますが、特に以下のジャンルの製品でよく見られます。
スマートフォンとタブレット
スマートフォンやタブレットは、IP規格に従って防水性や防塵性を備えた製品が多いです。特に高いIP評価を持つデバイスは、屋外での使用や水辺での使用に適しています。
ウェアラブルテクノロジー
スポーツウォッチ、スマートウォッチ、フィットネスバンドなどのウェアラブルデバイスも、IP規格を適用して防水性や防塵性を向上させています。これにより、ユーザーはスポーツやアウトドア活動中にこれらのデバイスを安心して使用できます。
ドローンカメラおよび防犯カメラ
アクションカメラやドローン用カメラなどのアウトドア向けカメラも、IP規格に準拠しています。これらのカメラはしばしば悪天候や極端な条件で使用され、耐久性が求められます。
ヘッドフォンとスピーカー
防水および防塵仕様のワイヤレスヘッドフォンやスピーカーは、プールサイドやビーチなどで音楽を楽しむために設計されています。
産業用および自動車用電子機器
産業用機器や自動車用電子機器も、IP規格に準拠しており、厳しい環境条件での使用に耐えるように設計されています。例えば、建設現場や農業機器などで使用される装置が該当します。
医療機器
一部の医療機器も、患者の安全性と衛生を保つために防水性と防塵性を持っています。手術室や洗浄可能な環境で使用される装置がこれに該当します。
これらのジャンルでは、IP規格は製品の信頼性と耐久性を向上させ、ユーザーに信頼性の高い製品を提供するために広く採用されています。ただし、IP評価が製品によって異なるため、購入前に製品仕様を確認することが重要です。